あなたは頭皮にかゆみを感じたことはありませんか?
かゆみを感じても暫くすると治ったという方は問題ありませんが、長期間かゆみがおさまらない場合は「頭皮が炎症」を起こしてしまっているかもしれません。
頭皮が炎症を起こす原因や理由は様々ですが、炎症を起こしたまま放置してしまうと、さらにひどくなったり、治るのにかなりの時間を要してしまう可能性があります。
今回は、頭皮が炎症を起こす前に「頭皮のかゆみの原因や改善方法」についてお伝えしたいと思います。
かゆみを伴う疾患や要因
頭ジラミ
頭ジラミは、頭皮に寄生する吸血性の昆虫です。
シラミとその卵は、毛根の根っこについていて、刺されるとしばらくして激しいかゆみに見舞われます。
プールやサウナ、温泉での感染、頭ジラミに感染している人との共有した帽子やタオル、枕から感染します。
シラミと卵を取り除くことが大切なので、殺虫薬の含まれたシャンプーを使ったり皮膚科の先生に診てもらうようにしましょう。
脂漏性皮膚炎
皮脂の分泌の異常や細菌の感染などが原因で起こります。
皮脂の分泌が盛んな場所にできやすい疾患です。
頭の場合にはカサカサになった大きなフケが頭皮に大量に発生し、頭のニオイが強くなることもあるので「シャンプー不足」と勘違いしてしまうことがあります。
生活習慣の乱れも関係してくるので、見直すことが大切です。
また、症状がひどい場合は皮膚科に行きましょう。
ヘアカラー剤でのアレルギー
最初は症状が軽くても継続的に続けることで強い赤みやかゆみ、フケ、炎症ができてしまいます。
頻繁に染めたりすることを避けたり、強い薬剤を使わないように注意してください。
心配な人はパッチテストを行ったり、肌に優しい薬剤を使用してもらうなど、美容師さんに相談してみましょう。
脱毛症
免疫系の働きによって毛包が攻撃されてしまい、症状が進むと頭皮がかゆくなってきます。
脱毛を伴う頭皮のかゆみがある場合は、皮膚科で診てもらいましょう。
汗
毎日帽子やバンダナなどをかぶっている人などは、ムレや締め付けで毛穴が塞がってしまい、激しいかぶれを引き起こしてしまうことがあります。
毎日しっかりと頭を洗い、清潔に保つことが予防に繋がります。
毛包炎
赤いニキビのような隆起ができている場合は毛包炎かもしれません。
毛包炎は肌の微生物や真菌によって引き起ります。
膿が溜まったり、かゆみと痛みを伴います。
皮膚科で処方されたお薬で治していきましょう。
乾癬
皮膚の角質層に炎症を起こし、境目がはっきりとした赤い発疹と、発疹の表面にフケやかさぶたに似た塊ができる疾患。
強いかゆみを伴い、再発を繰り返します。
発疹は頭部からでき始めることが多く、徐々に体へと広がり、症状が進むと膿をもったり関節が腫れたりします。
皮膚科の先生に相談して治療していきましょう。
アトピー性皮膚炎
ハウスダストや食べ物の原因物質によって起こるアレルギーです。
強いかゆみを伴うため、掻くことで悪化してしまいます。
思春期におさまる人が多いですが、成人後も続くと慢性化することがあります。
皮膚科に受診して症状の強さや発生の頻度を減らす治療をしてもらいましょう。
フケの種類
頭皮のかゆみで悩んでいる人の中で、同時に悩んでいるものの中に「フケの悩み」があります。
フケそのものが頭皮を刺激することにより、頭皮のかゆみが生じます。
フケって?
人間の皮膚は修復と再生を繰り返し、生まれ変わります。(ターンオーバー)
そのターンオーバーで、古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたものがフケです。
頭皮は、皮脂と常在菌(マラセチア菌)によって健康に保たれています。
フケは通常、シャンプーなどで取り除かれ、目立つことはありません。
しかし、何らかの影響で皮脂や常在菌のバランスが崩れてしまうと、ターンオーバーが乱れてしまい、フケが発生してしまいます。
フケが増える理由
1.乾性フケ
シャンプーのしすぎや生活習慣、季節の変わり目などは、皮膚のバリア機能が低下して、頭皮が乾燥しやすくなります。
潤いがなく、乾燥した頭皮は免疫が下がり、ターンオーバーが乱れてしまい、まだ未熟な角質細胞まで剥がれ落ちてしまうため、フケが発生してしまうのです。
もともと乾燥肌の人も乾性フケになりやすいと言われています。
2.脂性フケ
しっかりとシャンプーが出来ていなかったり、皮脂が過剰に分泌されると常在菌の数も増加します。
それにより頭皮がダメージを受け、ターンオーバーが乱れてしまい、フケが発生します。
また、不要な皮脂の酸化が進み、汚れなどと混ざり合って油分の含んだフケになります。
その油分を含んだフケが脂性フケと言われています。
予防と対策
頭皮の汚れをしっかりと落とす
シャンプーはついつい疎かになりがちですが、しっかり洗えていないことや、すすぎ残りが頭皮トラブルの原因に。
正しいシャンプーの方法で、泡立てるだけではなく指の腹を使って頭皮まで洗いましょう。
また、すすぎ残しがないように念入りにすすぎましょう。
洗い終わった後は必ずドライヤーで乾かしてください。
濡れたままにしておくと雑菌がわいてしまったり、髪の毛も傷んでしまうので、頭皮にも髪にも悪影響になります。
掻かないようにする
かゆみを感じると掻かずにはいられないとは思いますが、掻いてしまうと症状が悪化してしまいます。
かゆみを緩和させるには冷水に浸した冷たいタオルを頭に当てたり、シャンプーを薬用のシャンプーに変えてみたりなどの対策をして掻かないように注意しましょう。
皮膚科に受診する
症状が悪化してからでは手遅れなので、何か異変を感じたらすぐに皮膚科に受診しましょう。
皮膚が弱い人やアレルギー体質の人はかかりつけの病院を探し、定期的に受診することをおすすめします。
まとめ
頭皮のかゆみの原因には、生活習慣を見直すだけで予防できるものもあります。
かゆみの原因を特定せずに、かゆいからと言ってそのまま掻きむしったりしてしまうと、バイ菌が入ってしまい頭皮トラブルに繋がってしまいます。
しっかりとかゆみの原因を特定し、頭皮環境を整えて炎症を起こさないように注意しましょう!
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