「肌の乾燥」がやばい…!
「肌荒れ」がヤバい…!どうしよう…??
とりあえず「保湿保湿」!!
というように、肌にとって“保湿”はもちろん大切なことですが、保湿をやり過ぎてはいませんか?
スキンケアで肌を保湿するというのは、基本的で最も大切なことです。
しかし、保湿のやり過ぎは、肌本来が持っている力を弱めてしまい、肌荒れの原因になることもあります。
そこで今回は、保湿の最適な方法と合わせて、保湿をやり過ぎることで起こるデメリットについて詳しくご紹介します。
保湿をやり過ぎると肌はどうなる?
化粧水に乳液、オイル、美容液にパックも毎日、クリームも塗らなきゃ!
良かれと思ってやっていても、油分(栄養)の与え過ぎが、肌に良くないケースもあります。
肌には本来、自ら潤う力が蓄えられていることをご存知でしょうか?
肌が本来備えている保湿力
肌には、皮脂膜、天然保湿因子、角層細胞間脂質という潤いを保つ3つの分泌物があります。
これら3つが正常に分泌されることにより、私たちの肌は潤いを保っています。
保湿のやり過ぎは上記3つの分泌物の中でも特に「天然のクリーム」と呼ばれている、皮脂膜の分泌量を減らしてしまう原因になります。
皮脂膜とは、汗と皮脂が混ざり合ってできたもので、分泌が少なすぎると乾燥を招き、逆に分泌が多すぎるとニキビなどの原因になってしまう繊細な存在です。
肌を快適に保湿するためには多すぎず少なすぎずの、適度な皮脂膜の分泌量が重要になります。
肌が本来備えている適切な働きを無視して、クリームをべったり塗る、肌に合わない保湿剤を使うといった保湿のやり過ぎを続けていると、皮脂膜の分泌が正常に行われず、乾燥や皮脂の過剰分泌に繋がってしまうのです。
保湿のやり過ぎによるデメリット
保湿をやり過ぎることによって皮脂腺が正常に働かず、乾燥や皮脂の過剰分泌に繋がってしまいますが、それにより肌にはどのような影響があるのでしょうか。
ここでは、保湿のやり過ぎによって起こるデメリットを5つご紹介します。
ニキビができやすくなる
上記でもお伝えしたように、保湿をやり過ぎることで皮脂の分泌量が乱れてしまうことがあります。
過剰に分泌された皮脂はニキビの原因となるアクネ菌の餌となってしまうため、ニキビができやすくなってしまいます。
元々ニキビができやすい人は、なおさら保湿のやり過ぎは危険です。
毛穴トラブルが増える
毛穴の開きは、乾燥やたるみによって悪化します。
毛穴が開いた状態のまま過剰な保湿ケアを行うと、クリームや美容液が詰まり、毛穴の開きを目立たせる原因になってしまいます。
女性の肌の悩みで、常に上位に挙がるのが「毛穴の開き」。角栓ができたりファンデーションが毛穴落ちしたりすると、より目立ってしまう事も…。「赤ちゃんのようなすべすべで毛穴の無い肌になりたい!」という声もよく聞きます。毛穴[…]
肌が痒くなる
保湿のやり過ぎによって肌が痒くなることがあります。
これは、保湿剤が肌に合わないことも考えられますが、過剰な保湿が原因で肌の機能が低下し、カビや細菌などの影響を受けてしまっていることが原因かもしれません。
背中ニキビの原因でもある「マラセチア」というカビは、油分や皮脂を餌に繁殖して痒みや肌荒れを引き起こします。
保湿剤でベタベタになっている顔面は、カビにとってまさに格好の餌食となってしまうのです。
たるみに繋がる
え?たるみが気になるから保湿するんじゃないの?
と思った皆さん、それは正解です。
たるみを予防するために、保湿ケアは欠かせません。
しかし、過剰に保湿をしやり過ぎてしまうと肌本来の力が低下しやすくなるということを忘れてはいけません。
たっぷり保湿でその場の乾燥をしのぐことができても、肌本来の力が低下してしまえば、重力にどんどん負けて肌はたるんでしまうのです。
皮膚炎の発症
セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸といった保湿成分を過剰に補うと、肌の常在菌のバランスが乱れてしまうことがあります。
常在菌とは、表皮ブドウ球菌やアクネ菌など、肌に元々ある菌のことで、正常の量であれば肌荒れを起こす菌を退治したり、肌を弱酸性に保ったりしてくれます。
しかし、常在菌のバランスが乱れると、本来の働きを果たすことができず、湿疹や皮膚炎リスクが高くなります。
また、「酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)」という皮膚炎は、保湿のやり過ぎによって発症する代表的な皮膚炎の一つです。
皮膚が赤くなるだけではなく、顔中にニキビが発生するという特徴があるもの。
保湿のやり過ぎを長期間続けることで、このような皮膚炎をも招いてしまうということは、いかに保湿のやり過ぎが肌のバリア機能を低下させることに繋がっているのかが分かりますね。
あなたはいくつ当てはまる?“保湿やり過ぎ”セルフチェック
毎日当たり前のようにしているそのスキンケア、保湿のやり過ぎになってはいませんか?
自分のスキンケアを人に見せることも少ないので、合っているのかどうかも分かりませんよね。
肌の調子が良ければ合っていると言えるので問題ありませんが、保湿してるのに肌荒れが良くならない…という方は間違ったスキンケアになっているかもしれません。
以下に当てはまる方は、保湿のやり過ぎの可能性があります。
- 肌がベタベタになるまで乳液やクリームを塗っている
- 化粧水の後すぐに乳液やクリームをつけないと乾燥してくる
- 顔全体に乳液やクリームを重ね付けしている
- 1年中こってりとしたテクスチャーの乳液やクリームを使用している
- 化粧水、乳液ともに「超しっとりタイプ」を使用している
- 顔が赤くなり痒みが出ている
- 保湿をしっかりしているのに肌の調子が悪いと感じる
上記の項目に当てはまる数が多いほど、保湿のやり過ぎの可能性があります。
また、朝起きた時に手の甲を頬につけてみてください。
手を離すときに頬が手に吸い付けば、保湿をやり過ぎていると言えるでしょう。
肌トラブルが起こるとパックで何とかしようとする人も注意してください。
正しい保湿ケアのポイント
正しい保湿方法と言っても、特別なスキンケアやアイテムは必要ありません。
使用するアイテムは、化粧水・美容液・乳液やクリームの3つです。
これらを使って、朝・夜2回の保湿ケアを行います。
保湿の前には、クレンジングと洗顔(朝は洗顔だけ)で、汚れや余分な皮脂をきれいに落としてください。
汚れを落として何もない状態の肌になったところから、肌の保湿を始めます。
最初は化粧水。
使用量は、パッケージに記載されている推奨量で大丈夫です。
1回のスキンケアで肌が吸収できる美容・保湿成分には、限度があります。
沢山つけるほど潤うわけではないので、指定された通りに使いましょう。
化粧水をつけた後に肌に触れ、吸い付くような感触があれば、潤いを補充できた証拠です。
次に美容液。
美容液には、化粧水だけでは不足する美容成分を補い、効率的にスキンケアする狙いがあります。
保湿のやり過ぎでダメージを受けた肌をいたわるべく、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンといった保湿成分配合の美容液を使いましょう。
最後に、乳液やクリームで蓋をします。
この時に、肌にすりこむように塗るのではなく、薄く優しく伸ばすようにしてください。
朝起きてすぐの肌を触って、ヌルヌルが指に残ればクリームの量が多すぎます。
しっとりした質感が維持できて、ベタつきも気にならないくらいの量が適量です。
部分によって付ける量を変える
また、肌の様子を見ながら、乳液やクリームの量を変えると良いでしょう。
ニキビ(特に炎症したニキビ)にはベタベタ塗らないようにするなど。
まとめ
良かれと思っているスキンケアでも、肌にとっては負担になっている可能性があります。
乾燥はあらゆる肌トラブルの元になってしまいますが、保湿をやり過ぎても肌の免疫力を弱めてしまいます。
今回正しい保湿のポイントを紹介しましたが、保湿方法には絶対的な正解は無く、ご自身の肌と向き合いながら、望ましい方法を探していく必要があります。
「化粧ノリが良い肌」、「カサカサ・ベタベタし過ぎない肌」、「ニキビができにくい肌」にしていくために保湿は大切ですが、やりすぎには注意してくださいね。
また、保湿方法は、季節や体調、ライフスタイルによっても変化するものです。
スキンケアをしながら肌の状態を確かめて、必要なお手入れをするようにしましょう。