毎日一生懸命ケアしていても、なかなか髪の傷みが改善されない…。
評判の良いヘアオイルを使っているのに、いまいち効果が実感出来ない…。
そうした髪の悩み、もしかすると睡眠不足が原因かもしれません。
ご存知の方も少なくないと思いますが、睡眠と髪の毛は切っても切れない重要な関係にあります。
そこで今回は、なかなか治らないパサパサ髪にお悩みの方の為に「睡眠不足が髪に与える影響」や「睡眠の質を上げて健康な髪にするための方法」についてご紹介したいと思います。
成長ホルモンと睡眠について
疲労を回復させ、健康な髪を維持するためにも、睡眠はとても重要になってきます。
睡眠中は、1日の中で最も髪を成長させる時間帯なので、健康な髪を手に入れるには、質の高い睡眠をとることが、改善への近道です。
「成長ホルモン」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
成長ホルモンは「天然の美容液」と呼ばれており、健康的で艶やかな潤いのある髪の毛や、お肌にも深く関係しています。
髪の毛の80~90%はタンパク質で出来ているので、そのタンパク質の合成を高める成長ホルモンの分泌は髪の毛の成長に不可欠です。
コシとツヤのある強い髪の毛を作るためには、できるだけ沢山の成長ホルモンを分泌させる必要があります。
また、睡眠不足が長い期間続き、成長ホルモンの分泌が減ってしまうと、切れ毛・枝毛・抜け毛が増えたり、白髪が増える原因にも繋がってしまいます。
成長ホルモンは増やせるの?
成長ホルモンは睡眠中に分泌量が多くなる特徴があります。
細胞が一番活発になると言われている時間帯が22:00~翌2:00。
睡眠に入ってから約30分くらいから分泌され始め、約3時間後にピークを迎えます。
できるだけ、この時間に合わせて睡眠を取ると、効率的に成長ホルモンを分泌することが出来ます。
ストレスは成長ホルモンの分泌を妨げる
成長ホルモンは、ストレスを感じると分泌量が増えるホルモン「コルチゾル」に、分泌を妨げられます。
そのため、成長ホルモンが最も分泌されるタイミングである睡眠時は、精神的にリラックスしていた方が良いでしょう。
質の良い眠りにつくには?
睡眠中は、成長ホルモンが最も多く分泌されるタイミングです。
入眠時、約90分かけて「浅いノンレム睡眠→深いノンレム睡眠→浅いノンレム睡眠」に移り、その後「レム睡眠→ノンレム睡眠」のサイクルを約70~110分かけて数回繰り返します。
成長ホルモンは、睡眠に入ってから約30分~1時間後の「深いノンレム睡眠」の段階のときに最も多く分泌されます。
そのため、途中で目が覚めることのない質の高い眠りを摂ることが大切なのです。
質の高い睡眠を摂るには「深い呼吸」が大事で、深い呼吸によって深い眠りに入る事ができ、成長ホルモンの分泌によって良い頭皮の環境や美しい髪を維持することが出来るのです。
その他にも
- 生活リズムを整える
- 寝る直前に食べ物やアルコールを摂取しない
- 快適な室温・湿度にする
なども、質の良い眠りにつくためには大切なポイントとなってくるので、これらを詳しく解説していきたいと思います。
生活リズムを整える
日々の生活リズムを整えることで、睡眠の質を高められます。
中でも寝る時間と起きる時間を決めることで、より良質な睡眠をとることが可能です。
夜寝て朝起きる生活の人もいれば、仕事の都合などで、朝寝て夜起きる生活の人もいます。
成長ホルモンの分泌にとってはどちらか一方が良いということではなく、毎日決まった時間に寝て起きる、睡眠のリズムを保ち続けることが重要になります。
例えば起床時間が5時なら、就寝時間を22時~23時の間に設定すると良いでしょう。
少なくとも6時間以上の睡眠時間を確保できる生活リズムにすることで、睡眠の質が高まり、健康な髪にするために効果的です。
普段から不規則な生活リズムだと、入眠までに時間がかかったり、睡眠の質が悪くなってしまいます。
また、最近はスマートフォンやパソコンが普及しています。
このスマートフォンなどを眠る直前まで見ているのは、良い睡眠への大きな妨げになってしまいます。
スマートフォンなどから発せられる光によって、脳が昼間と勘違いして覚醒してしまい、眠りが浅くなってしまうので注意しましょう。
寝る直前に食べ物やアルコールを摂取しない
寝る直前に飲食をすると、睡眠の質が下がってしまいます。
胃の中に食べ物を入れると、身体は消化吸収を始めます。
食事後すぐに寝てしまうと、体は消化活動を優先するため、内臓が休息する時間が短くなります。
その為、就寝時には消化活動が終わっていることが理想的です。
また、アルコールやカフェインが含まれている飲み物も、睡眠の質を下げてしまいます。
お酒を飲むと眠くなるので睡眠に役立つのかと思いますが、お酒の力で眠っても、身体や脳は休まっておらず、実はただ単に脳を麻痺させているだけの状態です。
その結果、眠りが浅くなり、夜間に目覚めてしまうこともあります。
また、カフェインには神経を高ぶらせる作用があるので、寝る前に摂取すると寝つきが悪くなるので注意が必要です。
快適な室温・湿度にする
快適に眠れる室温は、16~26℃程度とされています。
一方、湿度は通年で50%前後がベスト。
湿気が多い夏場はエアコンの除湿を、乾燥が気になる冬場は加湿器などを活用して湿度を調整するといいでしょう。
また、室温が低い状態で加湿すると室内がベタついてしまうため、室温とのバランスを見ながら調節してください。
なお、夏場の冷房が苦手な場合、夜は27~28℃設定で眠ることが推奨されています。
この温度であれば、朝まで冷房をつけていても体が冷えにくくなります。
特に寝苦しくなる熱帯夜は、29℃から睡眠中の熱中症リスクが高くなるため、冷房は稼働させたまま眠った方が良いでしょう。
冬場の暖房は、就寝中であれば16℃程度で問題ありません。
寝具が温かいからと暖房を切ったままでは、起床時の室温との温度差で体の調子が悪くなる可能性があるため気を付けてください。
就寝時に暖房を切る場合も、起床のタイミングには部屋が温まっているよう、タイマー機能をうまく活用しましょう。
リラックスして眠るためにおすすめの方法
身体や心が緊張している状態では交感神経が活発に働き、目が覚めて入眠しにくくなります。
寝る前に身体や心のリラックスを図ると、副交感神経の働きが活発になって入眠しやすくなり、深い眠りを得ることが出来ます。
リラックス方法の種類としては、
- 温かい飲み物で眠気を促す
- ぬるめの入浴でリラックス
- アロマの香りに包まれてゆっくり深呼吸する
などがあります。
それぞれ詳しくご紹介していきます。
温かい飲み物で眠気を促す
温かい飲み物は、内臓から体温上昇を促します。
体温が下がり始めるときに自然な眠気がおきるので、睡眠時のリズムを作るのにおすすめです。
安眠効果を高めるためにノンカフェインのものを選びましょう。
特に以下の3つがおすすめです。
【白湯】
白湯は、胃腸に負担をかけずに体を温めることが出来ます。
【生姜湯】
体を温める効果のある生姜は体を末端まで温め、睡眠の質を高めてくれます。
市販のものは砂糖が多く含まれていることもあるので、白湯+生姜パウダーなどの組み合わせがおすすめです。
【カモミールティー】
カモミールティーはヨーロッパで古くから不眠症対策に使われていたとされ、心身をリラックスしてくれる香りが特徴です。
カモミールティーから立つ蒸気(湯気)は鼻詰まりの改善をもたらし、睡眠時に口呼吸になりやすいのを防ぎます。
交感神経から副交感神経優位へ切り替えるときにとても効果的とされています。
ぬるめの入浴でリラックス
熱めのお風呂に長く入ることは体の覚醒を誘ってしまうため、就寝に必要な体温変化を得にくくなってしまいます。
高温のお風呂は体にも負担がかかるので、38℃程のぬるめのお風呂に5~30分浸かってみましょう。
体をじっくり温めることで、緊張をほどいてリラックス効果を期待できます。
アロマの香りに包まれてゆっくり深呼吸する
鼻から吸収されたアロマの芳香成分は電気信号へと変化し、脳の大脳辺縁系、視床下部、下垂体などの器官へ伝達されます。
視床下部は、自律神経やホルモンのバランスを司る非常に重要な器官です。
アロマの香りが視床下部に直接働きかけることで、自律神経のバランスが整い副交感神経が優位になります。
それによって身体の緊張がほぐれ、気持ちが落ち着き、心身ともにリラックス出来るのです。
質の良い睡眠をとるために、数あるアロマの中でも人気の高いラベンダー。
緊張やストレスを和らげ、気持ちを落ち着かせてくれます。
その他にも、ベルガモットやゆず、ネロリ、サンダルウッドなどもおすすめです。
しかし、効能だけにこだわって、自分の苦手なタイプの香りを無理に使用しても意味がありません。
“心地良い”と感じたときに、初めてリラックス出来るので、自分の好みに合った香りを選びましょう。
おすすめのリラックスグッズ
質の良い睡眠をとるためには、リラックスすることが重要です。
時間が無いときなどは、リラックスグッズに頼るのもおすすめです。
L’OCCITANE(ロクシタン)リラクシングピローミスト
出典:amazon
お休み前のひと吹きで、優しい眠りへ。
プロヴァンス地方で収穫されたハーブから上質なエッセンシャルオイルを抽出。
オレンジからラベンダーに変わる甘すぎない香りは、枕元に花束が置いてあるような幸せを味わえます。
まとめ
身体は毎日しっかり睡眠をとることで健康な状態を保っています。
健康な頭皮や美しい髪も睡眠中に作られていきます。
睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪いと、評判の良いトリートメントを使っていても意味がありません。
現代人はどうしても仕事やスマホの見過ぎなどで睡眠不足になりがちです。
今回ご紹介した方法で、睡眠の質を上げて健康な髪を育てていきましょう!